車を所有していると故障に見舞われることは珍しくありませんので、突然修理費用が発生することもあります。
本記事では、セレナのシステム故障と修理費用に焦点を当てて、日常的な使用中に生じる様々なシステムの不具合と、それらを解決するための修理プロセスや費用についてお伝えします。
故障の早期発見と適切な対応が重要なので、この記事が参考になれば幸いです。
- セレナのシステム故障の識別方法
- セレナのシステムの複雑さ
- セレナのシステム故障の修理費用概算
- 対策の必要性
目次
セレナでシステム故障!修理費用が気になる!
セレナのシステム故障と聞くと、いかにも大変な故障のような感じで、どうしたらいいのか心配になりますし、修理費用が気になりますよね。
ここでは、まず、セレナのシステム故障というのはどんなもので、どういう症状なのかを見ていきましょう。
- セレナのシステム故障とは?
- システム故障の種類は?
- システム故障の症状は?
- セレナでシステム故障しやすい箇所は?
セレナのシステム故障とは?
まず、セレナのシステム故障とはどんなものかです。
今どきの車はほとんどすべての部分がコンピュータ制御されています。
このため、以下のような広義のシステム故障も発生します。
- キーシステム
- 電制シフトシステム
- トランスミッションシステム
- ステアリングシステム
- 個別の安全装備システム
この記事では、こうした個々のシステム故障ではなく、明確に「システム故障」と表示されるものに加え、統合的な制御をしているe-POWERシステム故障を説明していきます。
システム故障の種類は?
次に、そのシステム故障の種類です。
セレナのシステム故障の種類は下記のサインですぐにわかりますが、種類も多く、ガソリン車、e-POWER車でも違ってきます。
アドバンスドドライブアシストディスプレイにメッセージが
まず、アドバンスドドライブアシストディスプレイに大きく警告メッセージが表示されます。
場所は、12.3インチディスプレイではタコメーターとスピードメーターの間ですから真正面です。
9インチではも正面に表示されます。
警告メッセージの種類は?
次に、警告メッセージの種類ですが、ガソリン車、e-POWER車共通のものと、e-POWER車だけに出るものがあります。
ガソリン車・e-POWER車共通
メッセージ 内容 システム故障 取扱説明書を見てください プロパイロット、踏み間違い衝突防止アシスト、後側方車両検知警報、後側方衝突防止支援システム、車線逸脱警報、車線逸脱防止支援システム、後退時車両検知警報、ふらつき警報、標識検知機能など安全機能の故障 システム故障のため、一部の運転支援を使用できません インテリジェント エマージェンシーブレーキシステムの故障
e-POWER車のみ(e-POWERシステム警告)
メッセージ 内容 e-POWERシステム異常 販売店で点検してください 停車中にe-POWERシステムに異常が発生し、e-POWERシステムが停止 e-POWERシステム故障 次回始動できません 販売店で点検してください e-POWERシステムに異常が発生し、e-再始動できないとき e-POWERシステム故障 走行制限中 販売店で点検してください e-POWERシステムに異常が発生し、出力が制限されているとき e-POWERシステム停止 安全に停車してください 走行中にe-POWERシステムに異常が発生し、システムが停止しているとき e-POWERシステム停止 パーキングブレーキをかけてください 停車中にe-POWERシステムに異常が発生し、システムが停止しているとき e-POWERシステム故障 安全に停車してください 走行中、e-POWERシステムに異常が発生し、出力が停止しているときに表示します。 e-POWERシステム故障 販売店で点検してください e-POWERシステムに異常が発生し、e-システムが停止せず、出力が制限されていないとき
システム故障の症状は?
次に、システム故障の症状はどんなものかです。
ガソリン車・e-POWER車共通のシステム故障
ガソリン車・e-POWER車共通の警告は安全装備についてのものなので、該当する安全機能が作動しません。
作動しない安全装備の警告灯も同時に点灯します。
作動しないものがあるので安全性は低下しますが、運転できないことはありません。
e-POWER車のみに発生するシステム故障
e-POWER車のみに発生するe-POWERシステム警告についてはいささか深刻です。
たいていの場合は始動しようとしたときに「e-POWERシステム停止」+「安全に停車してください」or「パーキングブレーキをかけてください」のメッセージが出るのです。
走行中に警告灯が出て停車したという事例は探しましたが見付かりませんでした。
また、「e-POWERシステム故障 走行制限中 販売店で点検してください」というメッセージは稀に発生して、確かに速度が出なくなるようです。
セレナでシステム故障しやすい箇所は?
セレナのシステム故障にはいろいろな場合があるのですが、故障しやすい箇所、あるいはパターンはあるのでしょうか。
セレナのシステム故障の事例を見ると、圧倒的に多いのは「e-POWERシステム故障」でe-POWERが始動できない=エンジンがかからないという症状です。
また、ガソリン車・e-POWER車共通の「システム故障」については、天気が悪く、フロントガラスが曇っているような日によく起こるようです。
セレナのシステム故障の修理方法と修理費用は?
では、そんなセレナのシステム故障の原因、修理方法に加え、修理費用はどれくらいかかるのかを説明していきます。
- ガソリン車・e-POWER車共通の故障は?
- e-POWERシステム関係は?
ガソリン車・e-POWER車共通の故障は?
まず、ガソリン車・e-POWER車共通の故障であるシステム異常・故障です。
原因は様々ですので、考えられるものと修理方法、費用を記載していきます。
フロントガラスの曇りが原因の場合も(天気の悪い日の始動直後等)
1つ目の原因はフロントガラスの曇りです。
要するに、フロントガラスの曇りによって単眼カメラがちゃんとした画像をとらえれないのです。
天気の悪い日、それも冬季はフロントガラスの曇りが影響して、こうした警告が出る場合があり、セレナの場合、結構な頻度で発生するようなのです。
日産の単眼カメラの場合、警告灯が消えるまでに時間がかかり、30分くらいかかることもあります。
フロントガラスが曇った後でも、見える範囲の曇りが取れてもカメラ部分は曇っている場合がありますので、そんな時はしばらく様子を見た方がいいかもしれません。
単眼カメラの故障
2番目は単眼カメラの故障です。
構造が単純なので発生頻度は低いのですが、それでも単眼カメラの故障はあり得て、たいていは電気的な故障のようです。
故障したら交換の一択です。
事例があまりないのですが、セレナの場合、カメラ交換には10万円程度かかるようです。
センサーの故障
3番目はセンサーの故障です。
故障したセンサーが異常信号を出して、ECU(車載コンピューター)がシステム異常、システム故障と判断している場合はあり得ます。
センサーはものによって価格が違ってきますが、その中で比較的高価で、セレナではよく壊れるというソナーではバックソナー交換で2~3万円というところでしょうか。
2020年に追加されたミリ波レーダーのセンサーについては、これよりは少し高くて5万円くらいではないでしょうか。
ECUの故障
4番目はシステムを制御するECUの故障です。
初期不良ということもありますし、ECUというものは10年、20年たつと経年劣化する場合もあるようなのです。
交換自体は3~5万円くらいかかると言われています。
e-POWERシステム関係は?
次は、e-POWER車特有のe-POWERシステムの異常、故障です。
バッテリーの劣化
1番目はバッテリーの劣化です。
e-POWERシステムの故障の原因で一番多いのは、バッテリー、それも補機バッテリーの劣化です。
補機バッテリーとは?
ハイブリッド車では、モーターを動かす駆動用バッテリーとは別に、電装品やシステムに電気を供給するために、ガソリン車のような鉛蓄電池を積んでおり、これを補機バッテリーと言います。
e-POWER車のバッテリーはエンジンの始動でセルモーターを回すという大きな負担はありませんが、一定レベルの電圧がなければ、システムが正常に立ち上がらないのです。
この場合、「e-POWERシステム停止 安全に停車してください」などというメッセージがで出て、信じられないくらいの数の警告灯が点灯したりします。
これはジャンプスタートしたり、バッテリーを新品に換えればきれいに治る場合が多いのですが、できれば新しいバッテリーに換えることをおすすめします。
ジャンプスタートとは?
他の車から一時的に電気を分けてもらってエンジンを始動させることで、ブースターケーブルをつかって接続するのが一般的です。
セレナe-POWERの補機バッテリーは以下のとおりです。
ディーラーで交換した場合と、Webで交換した場合の費用も含めてお示ししておきます。
区分 | C27 | C28 |
---|---|---|
バッテリー規格 | 46B24L | LN2 |
ディーラー | 2万円程度 | 3~4万円 |
Web | 9,250円 | 15,300円 |
46B24L2(税・送料込み9,250円)
LN2(税・送料込み15,300円)
おすすめはWeb購入で、工賃を2千円くらい払ってもディーラの半分の予算で交換できます。
ヒューズ切れ
2番目はヒューズ切れです。
意外なことに、ヒューズ切れという場合もあるようなのです。
センサー類のヒューズは異なる場合もあるらしく、システムのメインのヒューズは切れなくても、特定のセンサーのヒューズだけが切れていることもあるようなのです。
ヒューズ自体は非常に安いものなので、交換自体はディーラーにお願いしても千円もかからないでしょう。
それよりも、原因をヒューズに特定する手間が大変そうですね。
センサーの異常・断線
3番目はセンサーの異常・断線です。
e-POWERシステムはいろなセンサーの情報を制御に使っています。
このため、センサーが故障して誤った信号を送ってきたり、断線して信号が届かないとシステム異常・故障と判断する場合もあると思われます。
修理費用は高くても数万円と思われますが、問題がある個所を特定するのが大変そうです。
ECUの故障
4番目はECUの故障です。
e-POWERは投入から日が浅いので、経年劣化にはまだ早いのですが、それでもECUの故障はあり得ます。
修理代は前述のとおりです。
総括:セレナ システム故障と修理費用の全解説
この記事でお伝えした内容を箇条書きでまとめました。
- セレナのシステム故障は安全装備かe-POWERシステムの異常
- セレナでよく起こる故障はe-POWERのシステム故障でe-POWERが始動しないこと
- 安全装備のシステム故障の原因はセンサーかECUだが、フロントガラスの曇りの場合も
- e-POWERシステム故障の原因はバッテリー劣化、ヒューズ切れ、センサー、ECUだが、べッテリー劣化の場合が多い
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既にご存知かもしれませんが、知らなかったのであれば愛車を相場より大幅に高く売却出来るかもしれません。
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それも簡単な方法なのですが、知らない方が多いのです。
そんな方法を別記事で詳細にまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。
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追加事象になるかもしれませんが
私もこの頻繁な"システム故障,取説参照"の警告エラー表示とハンドル支援機能停止に悩まされてきましたが,思い当たる原因と対策は下記に尽きるという感触を得ましたのでご参考ください。
【原因事例】USB C端子を介したテレビキャンセラー付動画閲覧機器(通称AI BOX 製品略称otcst p2)を付けたこと(既に撤去も警告エラー続く。
【対策事例】取説どうり,運転席ドア開放状態(又はドア開閉繰返しをしながら)で,ドラレコ,ナビ,テレビ(チャンネルオートプリセット),車両システム等の各アイテムを工場出荷初期設定等のリセット作業をする。
以上の作業をすれば,即効(といっても各作業後3分以上放置理想)で,エラー表示解除と機能復旧することを確認できましたので,ご参考まで。