セレナ(C28)のオーナーや購入検討中の方は、セレナ(C28)に不具合について気になっているかもしれません。
本記事では、C28 セレナに特有の諸問題、それらが及ぼす影響、原因の特定、そしてこれらの問題に対する対策について詳しく説明しています。
この記事が、セレナ(C28)を既に購入しているオーナーや購入検討中の方はより安心して車を運転・維持することができることに役立てが幸いです。
- セレナ(C28)の不具合の具体的内容
- セレナ(C28)の不具合の影響範囲の確認
- セレナ(C28)の不具合原因の特定
- 対策の要否判断
セレナ(C28)の不具合にはどんなものがある?
まず、セレナ(C28)の不具合にはどんなものがあるかを見ていきましょう。
- エアコンが効かない
- ナビゲーションシステムの不具合
- ソフトウエアの更新ができない
- システム故障
- 電動パーキングブレーキがかからない
- 走行中にテレビが観られない
エアコンが効かない
1番目はエアコンが効かないという不具合です。
症状としては、パネル表示は正常で風も出てくるのですが、出てくるのはいつまで経っても温風というものです。
この故障はかなりの数発生している模様で、Webでも話題になっています。
ナビゲーションシステムの不具合
次は、ナビゲーションシステムの不具合です。
この問題については、いろんな症状が報告されています。
- ライトを点けたり周囲が暗くなるとナビの輝度設定がリセットされブラックアウト(真っ黒になる)する
- 「地図更新データ」と表示され、更新しようとすると「ソフトウェアと地図の更新は同時にできません」と表示
- 現在地とナビのルートがずれる
最初に書いたブラックアウトが一番多く発生していて、輝度設定を戻せば解消するのですが、いちいちそんな面倒なことはでませんよね。
また、地図更新を促されながら更新できないというのもストレスです。
ソフトウエアの更新ができない
次は、システムを制御するソフトウエアの更新ができないという症状です。
前述の地図更新ができないのと似ていますね。
「新しいソフトウェアを更新する準備ができました。今すぐ開始しますか?」のメッセージで更新しようとすると、条件が満たされていないようなことを言うらしいのです。
安全な場所に停止している、エンジンスイッチOFF、ハザードランプ等の電装品OFFが条件なのですが、条件を満たしても更新できないというのです。
そのうち、更新しますかのメッセージも出なくなるのですが、確認するとプログラムのバージョンは変わっていないらしいのです。
システム故障
次はシステム故障です。
システム故障が発生すると、「システムが故障しているため使用できません」という表示が出て、スタートボタンを押しても始動しません。
また、警告灯もたくさん点灯したりするようです。
これはe-POWER車特有の症状です。
電動パーキングブレーキがかからない
次は電動パーキングブレーキがかからないという不具合です。
セレナの場合は、現行のC28になって電動パーキングブレーキが全グレード標準装備になりました。
自動的にパーキングブレーキがかかるのでとても便利なのですが、不具合でサイドブレーキがかけれないという事態が発生する場合もあるようなのです。
走行中にテレビが観られない
次は走行中にテレビが観られないという症状です。
もちろん、テレビだけでなく、DVDも観ることはできません。
セレナはファミリーカーですから、ドライバーが観てはいけないのは言うまでもありませんが、同乗のお子さんは当然観たいですよね。
セレナ(C28)の不具合は何が原因?どうすればいい?
では、前のセクションでお示ししたように、セレナ(C28)に不具合が発生したらどうすればいいのでしょうか。
ここでは、不具合の原因と対応をお示ししていきましょう。
- エアコンが効かないのはe-POWER車のコンプレッサーの不良
- ナビゲーションシステムの不具合はソフトウエアが原因
- ソフトウエアの更新ができない不具合についてはメーカーは未対応か
- システム故障についてはバッテリーの電圧低下等が原因
- 電動パーキングブレーキの不具合はアクチュエーター
- 走行中にテレビが観られないのはテレビキットで解決
- 総括:セレナ(C28)の不具合の症状、原因、対策
エアコンが効かないのはe-POWER車のコンプレッサーの不良
1番目のエアコンが効かないという不具合は、e-POWER車特有の不具合のようです。
e-POWER車は電動のエアコンコンプレッサーを採用しているのですが、これが動かなかったり、不具合でガスが抜けているのだそうです。
セレナ(C28)のe-POWER初期ロットに発生すると言われていますので、明らかなパーツ(エアコンコンプレッサー)の不良でしょう。
新車保証は走行距離10万kmまでなので不安を感じられるかもしれませんが、大丈夫です。
2023年9月29日付でサービスキャンペーンが出ていますので、該当すれば無償修理です。
https://www.nissan.co.jp/RECALL/DATA/230929s.html
要するに、コンプレッサ内部のモータと基板を接続するハーネスコネクタの絶縁材が不適切だったのが問題だったようです。
絶縁抵抗値が低下して異常と判断してコンプレッサの作動を停止させてしまい、結果として冷房が効かなくなるので、コンプレッサを対策品に交換するとのことです。
セレナ(C28)では、2023年3月17日から5月11日生産分ですから、確かに初期ロットですね。
ナビゲーションシステムの不具合はソフトウエアが原因
2番目のナビゲーションシステムの不具合はソフトウエアが原因のようです。
ブラックアウトについては最新プログラムへのアップデートで改善したという情報もあるようです。
地図の更新についても時間をあけたらできるようになったという話もあります。
ただ、最新プログラムにアップデートできないとか、アップデートしても改善しないという話もありますので、いずれにしてもディーラーへの相談が第一です。
ソフトウエアの更新ができない不具合についてはメーカーは未対応か
3番目のソフトウエアの更新ができないという不具合についてはソフトウエアの問題であるのは間違いないと思われます。
こういう問題は時間が経てば対応が進んでいくものですが、今のところ改善したという情報はありません。
ただ、多数報告されている症状ではありませんので、大多数の方は問題なく更新できているものと思われます。
システム故障についてはバッテリーの電圧低下等が原因
4番目のシステム故障についてはバッテリーの電圧低下等が原因のようです。
数件事例があるのですが、共通するのはバッテリーの電圧のかなりの低下です。
バッテリーを交換したりジャンプスタート(他の車のバッテリーの電力を借りて始動)すればとりあえず回復するようです。
ただ、その後は再発しない場合もありますが、また電圧低下して発生したり、バッテリーが元気でも再発する場合もあるので、それは別に原因がありそうですね。
電動パーキングブレーキの不具合はアクチュエーター
5番目の電動パーキングブレーキの不具合は電動パーキングブレーキアクチュエーターが原因のようです。
電動パーキングアクチュエーターというのは、パーキングブレーキをかけたり解除したりを制御するパーツで、これが壊れたらコントロール不能になるのです。
人間の手や足でやっていた代わりをしてくれるのですが、壊れるのなら自分でパーキングブレーキを操作したほうがましな気がします。
まあ、電動パーキングブレーキが無ければオートブレーキホールドもできませんけどね。
ちなみに、修理代は10万円オーバーですが、新車保証、延長保証の対象にはなるはずです。
C28ではあまり報告がありませんが、C27ではけっこう報告があるので、このパーツ、セレナの弱点である可能性もありますね。
走行中にテレビが観られないのはテレビキットで解決
6番目の走行中にテレビが観られないというのは、純正や装着時はそういう仕様だからです。
ドライバーが走行中にナビを注視したり、操作することは道路交通法の第71条(運転者の遵守事項)違反し、反則金の対象になります。
このため、メーカー純正ナビも市販ナビも走行中はテレビやDVDは観られず、ナビ操作も制限されています。
もちろん、同乗者が観たり触ったりするのは問題ないので、それを前提として走行中もテレビやDVDを観ることができ、ナビ操作も制限されない方法があるのです。
それがテレビキットというもので、車両側ハーネスとナビユニットの間にこれを挿入するだけで走行中もテレビが観られるようになり、装着自体は極めて簡単です。
価格は12.3インチNissanConnectナビゲーションシステム(LUXION標準装備、X以外にセットオプション)用(NTV439)が税・送料込みで10,445円です。
オプションの9インチMM223D-Le、MM223D-L用(NTV426)が税・送料込みで9,297円です。
問題はナビユニットへのアクセスで、これは素人には大変ですから、動画を参考までに紹介しておきましょう。
また、テレビキットとファイアースティックを装着する動画もあるので、これも紹介しておきます。
問題は、テレビキットを装着した場合にナビのブラックアウトなどのトラブルが発生する場合もあることで、そんなときにはテレビキットの装着も疑うべきかもしれません。
総括:セレナ(C28)の不具合の症状、原因、対策
この記事のまとめです。
- エアコンが効かないのはe-POWER車の初期不良で無料修理対応
- ナビの不具合とソフトウエアが更新できないのはソフトウエアが原因で、メーカーの対応待ち
- システム故障はバッテリーの電圧低下が原因の場合が多いが他の要因も
- 電動パーキングブレーキの不具合はアクチュエーターで、今後多発の可能性も
- 走行中にテレビが観たいならテレビキット