セレナは人気車で、購入しようと思われる方も多いと思われますが、少し気になることがあるのです。
それは、セレナに対する評価で、口コミなんかを見ると、「やめとけ」の声がけっこう見受けられるのです。
この記事では、日産セレナの潜在的な問題点や、中古市場における評価の低さの背景にある理由を掘り下げていきます。
具体的には、CVTの不具合、オルタネーターの故障、加速不良、走行安定性の問題など、セレナの購入を考える際に知っておくべき重要な情報を提供します。
セレナ購入を検討している方や、なぜ「やめとけ」と言われるのかを理解したい方は是非確認しておいて下さい。
- CVTの不具合が価値低下に影響。
- オルタネーターの修理費が高額。
- 加速不良や乗り心地の問題。
- 燃費の悪さが中古価格に反映。
目次
セレナはやめとけの声が出る理由まとめ
最初に、セレナはやめとけの声が出る理由を見ていきましょう。
- CVTの不具合多発
- CVTのラバーバンド感の問題
- 壊れやすいオルタネーターと高額の修理費用
- C26から続く加速不良問題
- 走行安定性の悪さと乗り心地の悪さ
- 燃費の悪さ
CVTの不具合多発
まず、よく言われるのはセレナ、というより日産のCVTは壊れやすいということです。
CVTというのは高額なパーツで、交換となると30万円を超える費用がかかります。
しかも、根幹的なパーツなので、修理しないわけにはいかないのです。
このCVTに不具合が多発するようなら「やめとけ」と言われてもしかたがないのかもしれませんね。
CVTのラバーバンド感の問題
次に、セレナのCVTのラバーバンド感の問題です。
セレナのトランスミッションはガソリン車の場合にはCVTで、これは1999年に登場したC24からですから、今走っているセレナのほとんどすべてがCVTです。
このセレナのCVTですが、「ラバーバンド感」を訴える声が聞こえてきます。
ラバーバンド感というのはCVT特有の感覚で、加速時にエンジンの回転は上昇するにもかかわらず、速度がそれに比例して上がらない状態のことを言います。
CVTの場合、特に急加速なんかすると、多かれ少なかれこの症状は出るものです。
この症状は慣れても違和感があり、嫌いな方には耐えられないのかもしれませんね。
壊れやすいオルタネーターと高額の修理費用
次の、セレナの壊れやすいオルタネーターと高額の修理費用については、「セレナ(C26)の欠点と中古車購入前に注意すべきポイント」にも書きました。
特にSハイブリッドとアイドリングストップのモデルについては故障しやすく、また、修理費も20万円近い金額と、普通のオルタネーターより高額なようです。
これは、オルタネーターにエンジンのスターター機能やパワーアシスト機能を付けているからのようです。
これがあると、アイドリングストップからの復帰時にセルモーターを使わないのでセルモーターの劣化は防げます。
しかし、その代償としてオルタネーターの耐久性が落ちては意味がありませんし、Sハイブリッドで僅かな燃費改善が図られても高い修理費を払うのでは元も子もありません。
C26から続く加速不良問題
次の、セレナのガソリン車の加速不良問題についても、「セレナ(C26)の欠点と中古車購入前に注意すべきポイント」に記載しています。
要するに、アクセルを踏んでもエンジンが吹けない、速度が上がらないという症状です。
これは程度次第ですが、気になる方には買うのを「やめとけ」という問題なのかもしれません。
走行安定性の悪さと乗り心地の悪さ
次に、セレナの走行安定性の悪さと乗り心地の悪さについてです。
セレナはミニバンですから、車高が高く、どうしても腰高になってしまいます。
エルグランドのようなハイエンドのミニバンではないのでリアサスペンションは2WDの場合高級なマルチリンク式ではなく、トーションビーム式です。
ボディの剛性だって十分なコストはかけられておらず、剛性不足とも言われています。
こうした要因から、走行安定性はもう一つで、高速コーナーではロールが気になります。
また、ふわふわ感に加え、路面の凸凹をよく拾い、後部座席の乗り心地、静粛性も良くないようです。
運転する側からしたら走行安定性の悪さは気になりますし、乗り心地が悪いと後席に乗った家族から責められるのも耐え難いものがありますよね。
燃費の悪さ
最後に、セレナの燃費の悪さです。
現行セレナC28の燃費は以下のようなものです。
区分 | ガソリン車 | e-POWER車 | |
---|---|---|---|
2WD | 4WD | 2WD | |
WLTCモード燃費 | 13.0~13.4km/L | 11.6km/L | 18.4~20.6km/L |
e-POWER車についてはe-POWERが第2世代に移行し、かなり燃費改善が図られていますが、ノア&ヴォクシーには及びません。
また、ガソリン車は同じエンジンでSハイブリッドも廃止したことから、従来モデルと大差なく、カタログ燃費でもノア&ヴォクシーの後塵を拝しているのです。
セレナはやめとけのという声の理由の真相は?
前のセッションではセレナはやめとけのという声を整理してきました。
では、こうした要因は、セレナの購入を「やめとけ」というほどのものなのでしょうか。
結論から言うと、前モデルのC27型や最新モデルのC28型については「やめとけ」という程の理由は見当たりません。
「やめとけ」という警告のようなネット投稿があるのは、実際に購入して「買わなければよかった」のような後悔した時だと思います。
具体的には、度々のリコールや有償の故障でしょう。
セレナには「CVTに関する問題点」や「オルタネーターに関する問題点」がありますが、その多くが前々モデルであるC26型なのです。
加速不良や走行安定性や乗り心地、さらには燃費の悪さについては予めわかっていることでもあるので「購入をやめるべき」とまでは言えないでしょう。
具体的な各問題の真相については下記を御覧ください。
- CVTに関する問題点の真相
- オルタネーターに関する問題点の真相
- 加速不良に関する真相
- 走行安定性の悪さと乗り心地の悪さの真相
- 燃費の悪さの真相
CVTに関する問題点の真相
CVTに関しては不具合が多いという問題とラバーバンド感も問題があります。
CVTの不具合に関する真相
まず、セレナのCVTの不具合についてです。
セレナのような重い車両にコンパクトカーに適したCVTを組み合わせているので、故障が発生しやすいのはやむを得ない面があります。
ただ、ノア&ヴォクシーもCVTを採用していますから、日産が使っているジヤトコのCVTの問題も多少はあるのかもしれません。
確かにCVTの不具合が発生すると、しかもあまり年数や走行距離が嵩む前に発生すると心底後悔しそうです。
そんな中で、セレナに搭載されているCVTも徐々に改良されているという話もありますし、CVTは取り扱い方次第で寿命が違ってくるという話もあります。
現に30万キロCVTの交換はしなかったという事例もあるくらいです。
しかしながら、CVTは日産車、特にセレナのような大きな車両の弱点というのは定説に近いので、気になる方はよく考えた方がいいかもしれません。
CVTのラバーバンド感に関する真相
次に、CVTのラバーバンド感はどうかです。
CVTの特性としてラバーバンド感は多かれ少なかれあるものです。
私は初代ノア60系にCVTが初めて搭載されたモデルに乗っていましたが、CVTのラバーバンド感は半端ありませんでした。
今でもCVTにはラバーバンド感はありますし、CVTの構造上やむを得ないところがありますが、ずいぶん改善されている気がします。
現行セレナのガソリンモデルにはパドルシフトが標準装備ですから、これを使えばシフトフィールの悪さは軽減されるはずです。
オルタネーターに関する問題点の真相
次に、オルタネーターに耐久性と修理費用についてです。
スターター付きのオルタネーターの場合は耐久性の低さと修理費用の高額さについては否定できないところがあります。
ただ、オルタネーターは10万キロを超えればいつ壊れてもおかしくないパーツです。
だから、長く乗ればどんな車でも発生する可能性は高く、問題は少し早めに発生することと通常の2倍くらいの修理費がかかることでしょう。
しかし、CVTの故障に比べれば「やめとけ」というほどの話ではないのかもしれません。
加速不良に関する真相
次に、セレナの加速不良はどうかです。
このサイズのミニバンの排気量はたいていは2Lで、コストの関係で排気量のアップや過給機の搭載はできません。
このため、エンジンの性能には制約があって、燃費のことを考えれば、過度にパワフルな設定にもできないのです。
確かにセレナ、それもC27については特に加速不良が訴えれていますが、ノア&ヴォクシーにしてもミニバン以外の車と比べれば鈍重です。
こうした加速不良は2Lクラスのミニバンを選ぶ以上やむを得ない問題で、嫌ならミニバンをやめるか、大排気量のミニバンを選ぶべきでしょう。
走行安定性の悪さと乗り心地の悪さの真相
次に、セレナの走行安定性の悪さや乗り心地の悪さはどうかです。
まず、ミニバンを選ぶ以上、重心が高くなるので走行安定性は必ず悪くなります。
だから、走行安定性にこだわるのであれば、最初からミニバンを選ぶべきではありませんし、選んだならサスの強化などの対策を講じるしかありません。
乗り心地については、コストの制約があるので最上とは言い難い面もありますが、少し柔らかめの設定なので、「やめとけ」というほどひどいものではありません。
ただ、走行安定性と乗り心地については試乗して許容できるかどうかが大事です。
受け入れられないようなら、「やめとけ」です。
燃費の悪さの真相
最後に、セレナの燃費の悪さでです。
ライバル車のノアとカタログ燃費、実燃費を比べてみました(2WDだけで比べています)。
単位:km/L
区分 | ガソリン車 | ハイブリッド車 | ||
---|---|---|---|---|
セレナ | ノア | セレナ | ノア | |
WLTCモード燃費 | 13.0~13.4 | 15.0~15.1 | 18.4~20.6 | 23.0~23.4 |
実燃費 | 11.0 | 11.0 | 17.0 | 17.6 |
カタログ燃費ではノアに分がありますが、実燃費ではそれほどの差はないようです。
シリーズ式のe-POWERは燃費ではシリーズパラレル式のノアにはかなわないはずですが、第2世代に入って多少差を縮めているのかもしれません。
とはいえ、ガソリン車のリッター10キロちょっとという燃費は決していいものではありません。
この燃費で我慢できないようならミニバンは「やめとけ」ですし、少なくともハイブリッドを選ぶべきでしょう。
総括:セレナはやめとけの声が出る原因と真相の概要
- CVT(無段変速機)の不具合が多発する。
- CVTによるラバーバンド感が問題。
- オルタネーターが壊れやすく、修理費が高額。
- 加速不良の問題がある。
- 走行安定性が悪い。
- 乗り心地が良くない。
- 燃費が悪い。
- CVTの不具合とラバーバンド感は改善されつつある。
- オルタネーターの耐久性と修理費用には問題あり。
- 加速不良は2Lクラスミニバンの一般的な問題。
- 走行安定性と乗り心地の悪さは改善の余地あり。
- 燃費は他のミニバンと比較してやや不利。
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新型セレナ(C28)が誕生してから1年以上が経過しました。
ただ、値引き額については思ったほど緩まっていません。
特にe-POWER車については値引き幅は抑えられています。
ただ、このような時にも限界と言われる値引きから更に安くセレナを購入する方法があります。
それも簡単な方法なのですが、知らない方が多いのです。
そんな方法を別記事で詳細にまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。
ご覧いただいた通り、決して難しい内容ではありません。知っているか、知らないかだけの差です。
たったこれだけで、結果的に支払金額を抑えることができるのです。
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