セレナe-powerの直接のライバルはノア、ヴォクシーのハイブリッドです。
ただ、セレナe-powerのワンランク上のミニバンを選ぼうとしたときに、日産にはハイブリッド仕様がないのです。
現在のe-powerではさすがにエルグランドは駆動できないのか、エルグランドのe-power、あるいはハイブリッド仕様はありません。
となると、セレナe-powerの上級車種での比較対象はアルファード、それもハイブリッドの一択です。
ここでは、セレナe-powerとアルファードを比較して、乗り換えによる安全性や維持費の違いをチェックしていきます。
目次
セレナe-powerとアルファード 安全性の違いは?
セレナe-powerとアルファードの安全性の違いをいくつかの観点で整理しておきましょう
- セレナe-powerとアルファード 駆動方式の違い
- セレナe-powerとアルファード サスペンションの違い
- セレナe-powerとアルファード 安全装備の違い
セレナe-powerとアルファード:駆動方式の違い
セレナe-powerとアルファードの駆動方式の違いは、セレナe-powerがFFで、今のところ4WDが選べないのに対し、アルファードハイブリッドは全て4WDだということです。
アルファードの4WDは、E-Fourと称していて、本格的な4WDではありません。
引用元:https://www.toyota-mobi-tokyo.co.jp/blog/store/detail/82210
通常の4WDでは、エンジンの動力をプロペラシャフトで後輪に伝えていますが、E-Fourはモーターが後輪を駆動します。
アルファードの場合、後輪用に最高出力68ps、最大トルク14.2kgmというそこそこの性能のモーターを設置しているのです。
画像にあるようにスタート時やフル加速時には4WDで力強い加速を実現し、通常走行時はFF状態で低燃費走行を実現します。
また、雪道などで前輪がスリップした場合には、瞬時にリアモーターが駆動して4WD状態に切り替わり操縦安定性を確保するのです。
セレナe-powerも雪道などには弱くはないのですが、本格的なものではないにしても、アルファードハイブリッドの4WDシステムE-Fourとは比較になりません。
セレナe-powerとアルファード:サスペンションの違い
セレナe-powerのサスペンションは前輪ストラット式、後輪トーションビーム式で、このクラスのミニバン共通の低コストでスペース効率も高いものです。
一方、アルファードのサスペンションは前輪こそストラット式ですが、後輪は高級なダブルウイッシュボーン式を採用しています。
このダブルウイッシュボーン方式は高価でスペース効率も悪いのですが、トーションビーム式と違って乗り心地や走行性能が非常に高く、当然安全性の面でも効果は大きいものがあるのです。
セレナe-powerとアルファード:安全装備の違い
セレナe-powerとアルファードの主な安全装備の違いは下表のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
衝突被害軽減ブレーキ | 約10~80km/h
歩行者約60km/h未満 |
約10~80km/h |
車線逸脱防止 | 全グレード | 全グレード |
レーダークルーズコントロール | プロパイロット搭載グレード | 全グレード |
パーキングアシスト | オプション設定廃止 | 標準装備orオプション |
ご覧頂くとわかりますが基本的に大差はありません。
しかし、アルファードではレーダークルーズコントロールが全グレード標準装備なのに、セレナe-powerではプロパイロット機能が搭載されれてないと実現しません。
また、パーキングアシストは、「セレナe-powerの駐車支援システム!パーキングアシストが なくなった(廃止)理由は?」にあるように、ひっそりと廃止されてしまいました。
全体をおしなべていうと、安全性に極端な違いはありませんが、グレードの違いは隠すべくもなく、やはりアルファードに分があるようです。
セレナe-powerとアルファード 維持費の違いは?
セレナe-powerとアルファードの維持費の違いチェックしていきましょう。
皆さん、結果が気になるでしょうから、最初に結論を示して、詳細の分析はその後に記載していきます。
- セレナe-powerとアルファード:維持費の違い
- セレナe-powerとアルファード:燃費の違い
- セレナe-powerとアルファード:税金の違い
- セレナe-powerとアルファード:任意保険料の違い
セレナe-powerとアルファード:維持費の違い
セレナe-powerとアルファードの維持費の違いは下表のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
税金 | 40,500円 | 56,000円 |
ガソリン代 | 95,939円 | 117,259円 |
任意保険料 | 30,560円 | 33,540円 |
バッテリー代 | 3,833円 | 10,615円 |
合計 | 170,832円 | 217,414円 |
年間で5万円近い差が出ていますが、その半分以上はガソリン代です。
また、税金も大きな差が出ていますが、この大きな要因はセレナe-powerのエンジンが1.2Lと極端に小さいことです。
セレナe-powerとアルファード:維持費の違い
セレナe-powerとアルファードのカタログ燃費と実燃費の違いは下表のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
WLTCモード燃費 | 18.0km/L | 14.8km/L |
実燃費 | 16~17km/L | 13~14km/L |
年間ガソリン代 | 95,939円 | 117,259円 |
年間ガソリン代は2021年9月13日時点のガソリン単価158.3円/Lを使って、年間走行距離1万キロで試算しました。
アルファードの燃費が芳しくありませんが、30系ガソリン車は2.5リッターで「8~9km/L」、3.5リッターで「7~8km/L」ですから、これでも圧倒的な好燃費です。
セレナe-powerとアルファード:税金の違い
セレナe-powerとアルファードの年間に支払う税金は下表のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
自動車税 | 30,500円 | 43,500円 |
自動車重量税 | 10,000円 | 12,500円 |
合計 | 40,500円 | 56,000円 |
なお、重量税については車検時に2年分払いますが、1年あたりの負担額ということで、それを2分の1にして計算しています。
これでも50%減免ですから、重量税についてはハイブリッドの恩恵は大きいですね。
また、新車登録から3年間はエコカーは重量税がさらに50%安くなりますが、維持費ということで、1回目の車検以降の金額で計算しています。
セレナe-powerとアルファード:任意保険料の違い
セレナe-powerとアルファードの任意保険料の違いの前提となる料率クラスは下表のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
対人賠償責任保険 | 7 | 9 |
対物賠償責任保険 | 8 | 9 |
搭乗者傷害保険 | 7 | 5 |
車両保険 | 9 | 10 |
17段階なので、9が平均なのですが、アルファードはぶつかった相手の損害は大きいものの、搭乗者の損害はずいぶん軽いようですね。
搭乗者の安全性が高いことのあらわれですね。
車両保険のリスクが高いのは高級車特有の盗難リスクでしょう。
この料率を前提とした保険料は以下のとおりです。
項目 | セレナe-power | アルファード |
---|---|---|
車両保険なし | 30,560円 | 33,540円 |
車両保険あり | 73,770円 | ― |
40歳で30歳以上限定でブルー免許、ノンフリート等級は13級、走行距離は1万キロ以下、主に通勤・通学で仮定しておきます。
アルファードの場合、車両保険の料率クラスが高いのでダイレクト系の試算では車両保険が付けられませんでした。
アルファードに限らずこういう事例はあるようなので、どうしても加入したい場合はダイレクト系以外を選ぶしかないでしょう。
セレナe-powerとアルファード:バッテリー代
セレナe-powerもアルファードも駆動用バッテリーの交換は現実的ではないので考えません。
セレナe-powerの補機バッテリーは「46B24L」というただの充電制御バッテリーで、小さくて安く、しかもセルモーターに使用しないので長寿命が期待できます。
ネットでの最安値は税送料込みで11,500円、5年くらい持ちそうですが、3年で替えたにしても年間3,833円です。
一方、アルファードの補機バッテリーは「LN2」という特殊な規格のハイブリッド用バッテリーです。
ネットでパナソニックの製品を探してみると、税送料込みとはいえ最安値が21,230円でカタログデータどおり2年で替えたらDIYでも年間10,615円もかかってしまいます。
まとめ
セレナe-POWERとアルファードを比べると安全装備面ではそれなりの差があります。
ただ、アルファードの人気グレード「ハイブリッド SR Cパッケージ」は5,720,000円とセレナe-POWER「ハイウェイスターV」の3,582,700円とは比べるべくもありません。
そんな中では、セレナe-POWERもそこそこ検討しているのかもしれません。
一方、維持費面では確かにセレナe-POWERが安いのですが、アルファードも意外と検討しています。
やはり、このクラスの大型ミニバンでもハイブリッドの効果は、燃費、税金とも大きいようですね。
セレナを限界値引から更に55万円安くなる方法!
セレナ(C27)も発売から5年以上が経過し、マイナーチェンジから2年が経過しました。
値引き額の方もマイナーチェンジ直後と比較するとこなれてきましたが、最近の車の価格は安全装備の充実もあって高価格化が進んでいますので、出来るだけ安く購入したいですね。
一般的に、フルモデルチェンジ直後やマイナーチェンジ直後の値引きは抑えられますが、そのような時にも限界と言われる値引きから更に安くセレナを購入する方法があります。
それも簡単な方法なのですが、知らない方が多いのです。。
そんな方法を別記事で詳細にまとめていますので一度ご覧になってみて下さい。
ご覧いただいた通り、決して難しい内容ではありません。知っているか、知らないかだけの差です。
たったこれだけで、結果的に支払金額を抑えることができるのです。
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