セレナに関しては「燃費が悪すぎる」とか「燃費が異常に悪い」というあまり嬉しくない印象をもったユーザーが少なくないようです。
特にセレナc27やセレナSハイブリッドモデルにおいてその声は大きいです。
この記事では、セレナの燃費がなぜ異常に悪いと感じられるのか、その原因についてみていきます。
また、カタログ燃費と実際の燃費の違い、季節や運転環境が燃費に与える影響についても考察し、セレナの燃費性能に関する誤解についてもお伝えしていきます。
- セレナの燃費のカタログ値と実値の違い
- セレナS-HYBRIDモデルの燃費性能
- セレナe-POWERモデルの環境依存性
- ライバル車との燃費比較
目次
セレナの燃費は悪すぎで「異常に悪い」は本当?
まず、セレナの燃費は「異常に悪い」と言われるほどひどいのかですが、セレナのカタログ燃費と実燃費を確認し、ライバル車とも比べてみましょう。
- セレナのカタログ燃費と実燃費
- セレナの燃費をライバル車と比較
セレナのカタログ燃費と実燃費
セレナのカタログ燃費と実燃費はマイナーチェンジ等によってけっこう変わっていますので、C26系、C27系の最終モデルでみていきます。
また、S-HYBRIDでないモデルもありますが少数のため、C26系はS-HYBRID、C27系はS-HYBRIDとe-powerがを確認しておきましょう。
なお、ここでは2WDのみでデータを整理しています。
(単位:km/l)
項目 | C26 | C27 | |
---|---|---|---|
S-HYBRID | S-HYBRID | e-power | |
JC08モード | 15.4~16.4 | 15.4 | 23.4~26.0 |
WLTCモード | 13.2 | 17.2~18.0 | |
市街地 | 10.3 | 16.8~17.5 | |
郊外 | 13.5 | 17.7~18.6 | |
高速道路 | 14.8 | 17.1~17.8 | |
実燃費 | 10.0~11.0 | 10.5~11.5 | 16.0~17.0 |
このクラスのミニバンといえばリッター10キロを確保すれば立派なものですから、そう悪い燃費ではありませんし、e-powerに至っては圧倒的な燃費性能です。
セレナの燃費をライバル車と比較
セレナの燃費のライバル車と比較については「セレナの燃費悪すぎの評判はe-POWERやハイブリッドでも?ノアなどライバル車との比較でも悪い?」()で行っています。
ここでの分析の詳細は記事をご覧いただきたいのですが、実燃費が問題ですよね。
まず、ガソリン車の実燃費はノアが10.0~11.0km/l、ステップワゴンが11.0~12.0km/lで、ノアより少し良くてステップワゴンより少し悪いという結果でした。
僅かな差ですから違うと言えば違うという程度ですね。
ハイブリッドの方はノア、ステップワゴンとも17.0~18.0km/lとセレナを上回るという結果でした。
ちなみに新型ノアについてはカタログデータですが、ガソリン車が15km/l程度で+1.5km/lくらい、ハイブリッドが23km/l程度で+3~4km/lくらい改善しています。
実燃費のほどはわかりませんが、セレナは少し差を開けられたかもしれませんね。
ただ、それでもセレナの燃費が「異常に悪い」とまでは言えないのではないかと思われます。
セレナの燃費が悪すぎと言われる原因?
では、セレナの燃費が「異常に悪い」と言われる原因をチェックしていきましょう。
- セレナS-HYBRIDは「ハイブリッド」という名前の割には燃費が悪い
- セレナはカタログ燃費と実燃費の乖離が大きすぎる
- セレナe-powerは高速道路や冬季は極端に燃費が悪い
セレナS-HYBRIDは「ハイブリッド」という名前の割には燃費が悪い
まずあげられるのが、セレナS-HYBRIDは「ハイブリッド」という名前の割には燃費が悪いということです。
セレナS-HYBRIDは「スマートシンプルハイブリッド」です。
このシステムの解説は「セレナSハイブリッドの燃費が悪い?C26は特に悪すぎ?」をご覧いただけたら幸いです。
要するに回生システムと少し大きめのバッテリーで減速時のエネルギーを蓄えてアイドリングストップ時間を伸ばすことと加速時の1秒だけのアシストで燃費を伸ばすのです。
追加装備も少なく低コストで装備できるのですが、効果のほどは通常のアイドリングストップ+αということで、本格的なハイブリッドには及ぶべくもないのです。
しかも、ライバル車はダウンサイジングターボなどの燃費改善対策を講じてきますので、この程度の対策でライバルを圧倒できるはずもないのです。
ただ、「ハイブリッド」という名前さえ気にしなかったら、「異常に悪い」とまでは言えないのではないでしょうか。
セレナはカタログ燃費と実燃費の乖離が大きすぎる
車のカタログ燃費と実燃費には乖離があると言われていますが、セレナももちろん例外ではありません。
セレナの場合はJC08モード燃費に対して65%くらいですが、通常は70~75%といわれ、ライバルのノアやステップワゴンがこれくらいですから、少し悪いことは確かです。
ただ、それにしたって、「異常に悪い」と言われるほどではありません。
セレナe-powerは高速道路や冬季は極端に燃費が悪い
これは「セレナe-POWERの燃費が悪い(高速や冬の暖房が影響)って本当?」に書いているとおり事実です。
冬季は暖房用の熱が必要なので、発電の必要がなくてもエンジンが始動しますが、もともとはエンジンの熱も回転も利用するシステムですから無駄が発生するのです。
高速道路、それも苦手とする超高速ではバッテリーが空っぽになり、1200ccの小さなエンジンで目いっぱい発電するので、燃費が極端に悪化するのです。
ただ、これはセレナe-POWERの特性ですし、こうした問題はある程度回避もできます。
また、1年間をおしなべて見れば十分に良好な燃費なので、「異常に悪い」とまでは言えないのではないでしょうか。
まとめ:セレナの燃費が悪すぎ?異常に悪いと言われる原因は?
セレナの燃費が「異常に悪い」と言われる問題を見てきました。
確かに「Sハイブリッド」とかe-powerというわりにはライバル車を圧倒するような燃費とはいえないですね。
ただ、ライバル車も燃費改善には全力で取り組んでいますから、燃費に大きな差が出ないのは当然といえば当然です。
いずれにしても、どう考えてもセレナの燃費が「異常に悪い」というのは言いすぎですから、購入を考えている方は、極端なご心配は不要です。
この記事でお伝えしたセレナの燃費が悪すぎるという件のポイントを簡単にまとめました。
- セレナのカタログ燃費と実燃費はモデルにより異なる
- S-HYBRIDはハイブリッド名の割に燃費が悪い
- カタログ燃費と実燃費の乖離が大きい
- e-POWERは高速・冬季に燃費が悪化
- ライバル車と比較しても「異常に悪い」とは言えない
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