セレナe-POWERは進化したシステムによる燃費の良さで人気です。
ただ、その燃費が高速道路や冬季は悪化するという噂がありますので暖房が影響しているということでしょうか。
ここではそんなセレナe-POWERの燃費について、高速や冬というシチュエーションで悪くなるのかどうか、そして悪くなるならどうすればいいかをチェックしておきましょう。
- セレナe-POWERの実燃費が予想より悪い
- セレナe-POWERは高速走行で燃費が下がる
- アクセル操作が燃費に影響
- 経済運転で燃費改善可能
目次
セレナe-POWERの燃費が高速で悪いのは本当?
セレナe-POWERの燃費は高速では悪いといいます。
まず、その真偽を確認してみましょう。
セレナe-POWERのJC08モード燃費が26.0キロです。
より実燃費に近いというWLTCモード燃費はリッター18.0キロです。
実燃費に関しては、WLTCモード燃費に近く、概ね16~17キロといったところのようです。
これが、高速走行で時速100キロレベルになった時で、リッター15キロ以下に悪化します。
そして、超高速走行ではさらに悪化するのです。
セレナe-POWERの高速燃費が悪い理由
セレナe-POWERの燃費が高速走行で悪化する理由は2つあります。
- EV車は超高速走行に弱い
- e-POWERの燃費軽減システムが使えない
それぞれについて説明します。
EV車は超高速走行に弱い
セレナe-POWERのベースでもあるEV車は超高速走行になると著しく電力を消費します。
高速道路では空気抵抗、走行抵抗とも非常に大きくなります。
ガソリン車ならこの走行域を得意としているのですがEV車は苦手なのです。
高速道路走行時の実燃費をみても、時速が100キロをに達するくらいから、急激に悪化するのです。
e-POWERの燃費軽減システムが使えない
e-POWERというのはエンジンを発電専用にすることで、効率化を図っています。
また、バッテリーが残っていて、パワーをアシストする必要のないときは発電しません。
さらに、アクセルを緩めると回生ブレーキも機能するので、発電量を抑制できます。
これが、超高速走行時には常時充電、常時駆動なので、全く機能しないのです。
常に駆動力をかけ続ける場合は、エンジンと駆動輪を直結するほうが合理的です。
しかし、セレナe-POWERはそのようなシステムは採用していないのです。
同じ高速道路でも、アクセルを踏んだり戻したりの状況なら燃費軽減が効いてきます。
時速80キロくらいの高速ならWLTCモード燃費をクリアしてくれるのです。
セレナe-POWERの高速燃費を改善するには
セレナe-POWERの高速燃費は良くはなく、特に、時速100キロ以上の超高速運転では燃費は著しく悪化します。
逆に、時速80キロ程度でアクセルのオン・オフを繰り返す運転であれば、セレナe-POWERの得意とするところです。
この特性を理解すれば対策は簡単です。
キーワードは「急アクセル」と「常時アクセルを踏み込む」の2つです。
アクセルを急に激しく踏み込むことでバッテリー消費が高まります。
そして、常時アクセルを踏み込むことでバッテリーを消費し続けます。
e-POWERは、走行用バッテリーが消費すると充電するためにエンジンが稼働します。
その結果、ガソリンが消費されるため燃費が悪化します。
具体的には、次の2つが対策となります。
- 急な追い越しや、追い越し続けるような運転をしない
- 経済速度で常時アクセルを踏まない運転を心がける
急な追い越しや、追い越し続けるような運転をしない
高速で走行車両をバンバン追い越すような運転をするとアクセルを強く踏むことになりバッテリー消費が高まります。
急な追い越し加速もだめですし、アクセルベタ踏みで追い越し続けるのも論外です。
経済速度で常時アクセルを踏まない運転を心がける
高速走行の場合は、市街地のように度々止まることがないので、車の流れにのって経済速度で走行することが可能です。
理想的なのは時速80キロくらいですが、90キロでもアクセルを踏みつけるような場面はあまりありません。
おそらく、アクセルを適度にオン・オフするような運転になるはずです。
燃費向上のコツは、車の流れに乗りつつ、常時アクセルを踏まずにすむような運転を心がけることです。
セレナe-POWERの燃費は暖房が影響で冬に悪いのは本当?
セレナe-POWERの燃費、冬季はどうでしょうか。
セレナe-POWERの燃費がいいのは、そこそこ暖かくて、暑すぎない時期です。
具体的には4~5月、9~10月という春、秋の時期になります。
セレナe-POWERの燃費はそれ以外の時期は悪化しますが、冬季、特に1月や2月は著しく悪化するのです。
具体的には、冬まっさかりの1月や2月は年平均の8割程度にまで悪化します。
5月頃の燃費のいい時期に比べると3分の2くらいにまで低下するのです。
まず最初にe-POWERのエアコンと暖房の仕組みの確認から行ってみます。
セレナe-POWERのエアコン(暖房・冷房)の仕組み
e-POWERのエアコンと暖房の仕組みは、基本的にはガソリンエンジン車と同じです。
ただし、e-POWERはモーター駆動のため、エンジンは発電のみに使われ、車輪を動かすことはありませんので、エアコンや暖房を動かすためにエンジンを始動する必要がありません。
e-POWERの冷房と暖房
e-POWERのエアコンは、コンプレッサーを使って冷媒を圧縮し、その熱を外部に放出することで車内を冷却します。
暖房は、冷媒を逆に膨張させることで熱を発生させ、その熱を車内に取り込むことで車内を暖めます。
e-POWERのエアコンと暖房は、ガソリンエンジン車と比べて効率が良く、燃費への影響が少ないのが特徴です。また、エンジンを始動する必要がないため、静粛性にも優れています。
e-POWERのエアコンと暖房のガソリン車と比較したメリット
e-POWERのエアコンと暖房は、ガソリンエンジン車と比べて次のようなメリットがあります。
- 効率が良く、燃費への影響が少ない
- 静粛性が高い
- エンジンを始動する必要がなく、環境にやさしい
ただし、e-POWERのエアコンと暖房には、いくつかの注意点もあります。
e-POWERのエアコンと暖房のガソリン車と比較したデメリット
e-POWER車ではエンジンを始動させずにエアコンや暖房を動かすと、バッテリーの電力が消費されるため、バッテリーの残量に注意する必要があります。
寒い冬場は、エンジンを始動させてエアコンや暖房を動かすと、バッテリーの電力を節約できます。
セレナe-POWERの燃費が冬に悪い理由に暖房が影響?
e-POWERのエアコン(暖房・冷房)の仕組みを確認しましたので、セレナe-POWERの燃費が冬に悪化する理由を2つ簡単にまとめてみます。
- エアコンの使用
- 暖房の使用
それぞれについて説明します。
エアコンの使用
セレナe-POWERのエアコンのコンプレッサーはエンジン駆動ではなく電動です。
その電力は 駆動バッテリーから供給されます。
だから、エンジンは余分に発電しなくてはならないのです。
ただ、電動コンプレッサーは効率的なシステムですので、これだけなら、エンジン駆動の車もあまり変わらないはずです。
暖房の使用
冬の場合問題となるのは、暖房の熱源はエンジンだということです。
エンジンが温かくないと暖房は効かないのです。
e-POWERの場合、本来、暖機運転は必要ありません。
ただ、システムが暖房を必要とする場合には暖機運転が始まってしまいます。
このように冬季は、エアコンと暖房の使用によるエンジンの余分な作動が燃費を悪化させるのです。
セレナe-POWERの冬の燃費を改善するコツ
セレナe-POWERの冬の燃費を改善する一番の方法はエアコンを切ることです。
もちろん、そんなことをするのは本末転倒ですが、1つだけ簡単な方法があります。
それは、エアコンの設定温度を24℃以下に下げることです。
そうすれば、エンジン作動頻度が下がる暖房省エネモードになりますから、燃費は改善されるはずです。
この場合、設定温度を26℃以上にすると、暖房省エネモードをキャンセルできるので、寒さに震えるリスクもありません。
まとめ:セレナe-POWERの燃費が悪い
確かにセレナe-POWERの高速や冬の燃費は悪化します。
ただ、高速で本当に燃費が悪化するのは超高速運転時だけです。
しかも、郊外、市内もあわせた総合燃費は非常に良好です。
冬季の燃費もガソリン車に比べれば良好ですし、対策を講ずることもできます。
また、年間を総合すれば優秀な燃費といえます。
だから、高速や冬の燃費の悪化については、そう神経質になる必要はなさそうですね。
ただ、夏のエアコンよりも冬の暖房の方がエンジン稼働が伴うため燃費に影響するようです。
この記事を簡単にまとめたのが下記です。
- セレナe-POWERJC08モード燃費は26.0キロ
- セレナe-POWERWLTCモード燃費はリッター18.0キロ
- セレナe-POWERの燃費は高速時にリッター15キロ以下に悪化
- セレナe-POWERは超高速走行でさらに悪化
- EV車は超高速走行に弱い
- 燃費軽減システムが使えず
- e-POWERアクセルの使い方が重要
- 経済速度運転で改善
- 急な追い越し避ける
- 常時アクセル踏まず運転
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